2017年12月3日日曜日

1978年~1980年 米CPI-U 景気指標との関係




上の最初のグラフは、1978年から1980年までの米国の景気後退期における、CPI-U(都市部の全消費者)の前年同月比の12ヶ月移動平均の推移と景気指標との関係を表したものです。
点線は、株式投資に適したCPIの上限と言われている、4%のラインです。
この景気後退期においては、全ての期間で、4%を上回っていることから、株式投資に適さない期間だったと言えます。
また、CPIの前年同月比の最大値は、14%近くまで上昇していることから、激しいインフレの時代だったことが分かります。

上から二番目のグラフは、同じ期間での米・S&P500指数の推移です。
景気後退期にも関わらず、株価は上昇しています。
激しいインフレの影響から逃れるために、多少の景気後退では株式を売却することが出来ず、むしろ、余剰資金が株式市場に流れ込んでいたことが分かります。

上から三番目のグラフは、米国の過去のS&P500指数の上昇率を景気後退期毎に示したものです。
1979年から1980年までの米国の景気後退期に関しては、僅か1年半ほどで、20%を超える上昇率でした。
しかし、物価上昇を考慮すると実質的には、10%程度の上昇率だった言えます。

【注意事項】
・当記事における景気後退期は、米国債イールドカーブに逆イールドが出現した時からCAB(化学活動バロメータ)の反転までの期間とし、NBERが発表している公式見解とは異なります。

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