2018年12月30日日曜日

2000年~2002年 米・住宅価格の推移 (中間値、景気後退期)






上の最初のグラフは、2000年から2002年までの米国の景気後退期における、CPI-U(都市部の全消費者)の前年同月比の12ヶ月移動平均の推移と景気指標との関係を表したものです。
赤い点線は、住宅投資に適したCPIの上限と考えられる、8%のラインです。
深緑の点線は、株式投資に適したCPIの上限と言われている、4%のラインです。
この時期は、全ての期間で、4%以下でインフレ率が推移していたため、住宅投資よりも株式投資(ショート戦略)に適した時期だったと考えられます。

上から二番目のグラフは、同じ期間での米・住宅販売価格の中間値の名目値と実質値の推移です。
トレンドを見易くするために、12ヶ月移動平均をプロットしています。
グラフ上、実線が名目値で、破線が実質値です。
インフレ率が低いため、住宅価格の名目値と実質値は、ほぼ、同じ動きで微増となっています。
注)
実質値は、米国債イールドカーブに逆イールドが出現した年月を起点として、CPI-U(都市部の全消費者)を使用して、算出しています。

上から三番目のグラフは、同じ期間での米・S&P500指数の名目値と実質値の推移です。(参考)

上から四番目のグラフは、米国の過去の住宅販売価格(中間値)の名目値と実質値の上昇率を景気後退期毎に示したものです。
グラフ上、水色が名目上昇率で、紫色が実質上昇率です。
2000年から2001年までの米国の景気後退期においては、名目の上昇率は、プラス4%だったのに対して、実質の上昇率は、プラス3%となっています。
名目の上昇率は上から4番目ですが、実質の上昇率は、最も高くなっています。
この時期は、バブル崩壊の影響を受けた株式と比べて、住宅価格は殆ど影響を受けませんでした。

上から五番目のグラフは、同じ期間での米・S&P500指数の名目値と実質値の景気後退期ごとの上昇率です。(参考)

【注意事項】
1.当記事における景気後退期は、米国債イールドカーブに逆イールドが出現した時からCAB(化学活動バロメータ)の反転までの期間とし、NBERが発表している公式見解とは異なります。

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