前回は、1953年8月から始まる米国の景気後退について、米国債イールドカーブとの関係を調べました。
今回は、さらに、時代を遡って、1948年12月から始まる米国の景気後退について、米国債イールドカーブとの関係を調べてみます。
この時、景気後退入りの3年前の1945年11月から景気後退入り直前の1948年11月までの3ヶ月既発債の平均利回りは、0.6%でした。
従って、上記の期間の米国債3ヶ月既発債の利回りを、そのまま適用して、イールドカーブを作成したのが、下のグラフとなります。
上のグラフを見て分かるように、1948年12月から始まる米国の景気後退に対して、イールドカーブの逆転は、発生していません。
従って、この時期においても、前回と同様に、米国債イールドカーブは、景気後退の先行指標として機能していなかったと言えます。
さらに、上のグラフで特徴的なのは、1945年11月から1945年7月にかけて、ほぼ、横に一直線となっていることです。
この期間は、長期金利と短期金利が、政策的に固定されていたのかもしれません。
金利が市場で決まらない状況にある場合、イールドカーブが景気後退の先行指標となることはありません。
次回は、さらに、時代を遡って、1945年3月から始まる米国の景気後退について、同様の分析を行ってみたいと思います。
0 件のコメント:
コメントを投稿