2015年1月21日水曜日

2015/1 世界の小麦需給 在庫率 27.5% △


米農務省が発表した世界の小麦需給報告(2015年1月報告)によると、2014/15年度の期末在庫率は、27.5%となりました。
前月から0.1ポイントの上昇です。




上の最初のグラフは、1960年からの世界の小麦の期末在庫率の推移です。


上の二番目のグラフは、期末在庫率から求めた1960年からの世界のの小麦需給逼迫率の推移です。
注)
需給逼迫率 = ( 期末在庫率 - 30% )× (-1)
供給量:723.38(+1.1%)
消費量:713.19(+1.3%)
需給バランス:△10.19
期末在庫量:196.00(+5.5%)
期末在庫率:27.5%(+1.1ポイント)


単位:百万トン
需給バランス:△供給超過、▲供給不足
出典:米国農務省
括弧内は対前年度比


【需給】
生産量は、米国で乾燥及び4月の低温、豪州南東部で10 月の乾燥の影響により減少、カナダ等でも減少するものの、EU で春から初夏にかけての好天による増加、ロシア、中国の単収上昇等から、世界全体では史上最高となる見込み。また、消費量もEU 等で増加することから史上最高となる見込み。世界全体の生産量は消費量を上回り、期末在庫率は前年度より上昇。


【価格】
カナダの史上最高の生産量見込み、豪州の生産量の上方修正等による世界的に豊富な供給量見込みや米国産の低調な輸出需要等から2014年1月には5ドル/bu台に値を下げた。


2014年2月以降、米国大平原南部の寒波による凍害や乾燥型の天候による冬小麦の作柄悪化懸念、ウクライナ情勢悪化による同国の供給減少懸念から7ドル/bu台前半まで値を上げたものの、5月以降、世界在庫が潤沢であること、更に6月中旬以降は、割高な米国産の輸出需要が弱含みであること及び米国産冬小麦の順調な収穫進展等から値を下げた。
10月以降、大豆/大豆粕価格の上昇への追随や、米国、黒海沿岸地域での寒波による冬小麦の生育懸念やロシアの輸出規制導入懸念等から値を上げ、現在は5ドル/bu台後半で推移。

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