上の最初のグラフは、1968年から1970年までの米国の景気後退期における、CPI-U(都市部の全消費者)の前年同月比の12ヶ月移動平均の推移と景気指標との関係を表したものです。
赤い点線は、住宅投資に適したCPIの上限と考えられる、8%のラインです。 深緑の点線は、株式投資に適したCPIの上限と言われている、4%のラインです。 景気後退期間中は、4%から8%の範囲内にインフレ率が推移しており、住宅投資が有利だったと考えられます。
上から二番目のグラフは、同じ期間での米・住宅販売価格の中間値の名目値と実質値の推移です。
トレンドを見易くするために、12ヶ月移動平均をプロットしています。 グラフ上、実線が名目値で、破線が実質値です。 住宅価格の名目値は、ほぼ、横這いでしたが、実質値は、やや、低下していました。 注) 実質値は、米国債イールドカーブに逆イールドが出現した年月を起点として、CPI-U(都市部の全消費者)を使用して、算出しています。
上から三番目のグラフは、同じ期間での米・S&P500指数の名目値と実質値の推移です。(参考)
上から四番目のグラフは、米国の過去の住宅販売価格(中間値)の名目値と実質値の上昇率を景気後退期毎に示したものです。
グラフ上、水色が名目上昇率で、紫色が実質上昇率です。 1969年から1970年までの米国の景気後退期においては、名目の上昇率は、マイナス9%だったのに対して、実質の上昇率は、マイナス13%まで下がっています。 名目の上昇率は、下から二番目、実質の上昇率は、下から三番目の順位でした。
上から五番目のグラフは、同じ期間での米・S&P500指数の名目値と実質値の景気後退期ごとの上昇率です。(参考)
【注意事項】
1.当記事における景気後退期は、米国債イールドカーブに逆イールドが出現した時からCAB(化学活動バロメータ)の反転までの期間とし、NBERが発表している公式見解とは異なります。 |
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