前回は、1971年~1975年の米国債イールドカーブと日本株の関係を調べました。
今回は、さらに、時代を遡って、1968年~1971年の3ヶ月既発債ベースの米国債イールドカーブを調べてみます。
以下のグラフは、1968年~1971年の3ヶ月既発債ベースの調整前イールドカーブです。
注)このグラフでは、3ヶ月既発債の利回りをそのまま適用しており、新発債利回りにベースを合わせるための調整を行っていません。
上のように、1969年8月に、逆イールドが発生し、約4ヶ月後に、景気後退に入っています。
すなわち、調整前のイールドカーブは、景気後退入りを、4ヶ月前に予測しています。
さらに、新発債にベースを合わせるために、この時期の3ヶ月既発債の利回りの推移を見てみることにします。
以下のグラフは、1968年1月2日を起点として、その後の景気後退入りの直前の1969年11月28日までの3ヶ月既発債の利回りの推移です。点線は、この期間での利回りの平均値です。
上のように、この期間での3ヶ月既発債の利回りの平均値は、約6%であったことが分かります。
下のグラフは、1982年1月4日から2015年11月19日までの、3ヶ月物の新発債と既発債の利回り差の分布です。横軸が3ヶ月既発債の利回りで、縦軸が、新発債との利回り差です。
1968年1月2日~1969年11月28日の既発債の利回りの平均値である6%に対する利回り差をこのグラフから読み取ると、約0.2%であることが分かります。
即ち、この期間では、3ヶ月既発債の利回りよりも、3ヶ月新発債の利回りの方が、平均して、約0.2%高かったと言えます。
下のグラフは、上の結果を踏まえて、最初の1968年~1971年の3ヶ月既発債ベースの米国債イールドカーブベースを、0.2%下方に調整した後のイールドカーブです。
上のように、調整後のイールドカーブでは、1969年1月に、逆イールドが発生し、その23ヶ月後に、米国が景気後退に入りました。
すなわち、調整後のイールドカーブは、景気後退入りを、23ヶ月前に予測しています。
次回は、この期間における、米国株とイールドカーブの関係について、調べてみることにします。
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