今回は、その理由を探るために、同時期の米国の財政支出の推移を調べてみます。
以下のグラフは、米国の1962年~1971年の財政総支出の推移です。
1966年から1968年にかけて、財政支出が拡大しています。
以下のグラフは、同じ期間の国防費の推移をプロットしたものです。
やはり、1966年から1968年にかけて、国防費支出が拡大しています。
以下のグラフは、1963年~1971年の財政総支出と国防費の前年比の推移です。
ピークの1967年には、財政支出の前年比は、約17%増、国防費の前年比は、23%増となっています。
実際に、米国は、1965年の北爆開始以降、ベトナム戦争の泥沼に入り、そのピークが1967年でした。
以上のことから、イールドカーブや住宅指標が予測した1967年の景気後退入りは、米国が国防費を中心に大幅な財政支出の拡大を行ったために、回避されてしまったと考えられます。
即ち、イールドカーブの景気後退入りの予測は、政府の軍事費の拡大などによって、外れる可能性があることを認識しておく必要があります。
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