今回は、前回に調べた公開情報に基づいて、1930年代から2010年代までの米国債イールドカーブを作ってみます。
まず、1934年1月から2016年8月までの、米国債の10年新発債と3ヶ月既発債の月次利回りを、そのまま、重ね合わせて、グラフ上にプロットしたものが、以下の図です。
上のグラフの左側を見ると、1934年から1961年に発生した6回の景気後退の中で、逆イールドが発生した可能性があるのは、1957年と1960年の2回の景気後退のみであることが分かります。
以下のグラフは、上のデータから作成した、1934年3月~2016年8月の米国債イールドカーブです。
上のグラフで、月次の利回りは、3ヶ月移動平均を取っています。また、新発債(10年債)と、既発債(3ヶ月債)との間で、ベースを合わせるための利回り調整を行っていません。
上のグラフの左側を見ると、調整前イールドカーブでは、1934年から1961年に発生した6回の景気後退の前には、いずれも、逆イールドが発生しなかったことが分かります。
次回からは、1960年から時代を遡って、利回り調整を行いながら、各景気後退におけるイールドカーブの推移を調べて行きたいと思います。
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