以下のグラフは、1982年1月から2009年12月までの日経平均の推移です。
米国と連動した景気後退に着目すると、景気ウォッチャー調査(街角景気)の現状判断D.I.の底入れが、景気循環の底になっていることが分かります。注)
注)
景気ウォッチャー調査(街角景気)は、統計開始が2001年9月ですので、それ以前は、「景気後退終了の三ヶ月後に底入れを確認した。」と推定しています。
そして、現状判断D.I.の底入れを確認した時点から、次の逆イールド検知のタイミングまで株式を保持すれば、景気拡大期の株価上昇を享受し、さらに、景気後退による株価下落リスクを避けることが期待出来ます。
以下は、景気ウォッチャー調査(街角景気)の現状判断D.I.と米国債イールドカーブの逆イールド検知を日本株の売買の指標に利用した場合の投資収益のシミュレーション結果です。数値は、全て、日経平均株価です。
【1980年代】
1983年5月(推定)・・・8617.57
1989年6月(逆イールド)・・・32948.69
収益・・・32948.69 - 8617.57 = 24331.12
【1990年代】
1994年1月(推定)・・・19723.06
2000年7月(逆イールド)・・・15727.49
収益・・・15727.49 - 19723.06 = -3995.57
【2000年代】
2002年4月(現状判断D.I.の底入れ確認)・・・11492.54
2006年3月(逆イールド)・・・17059.66
収益・・・17059.66 - 11492.54 = 5567.12
24331.12 - 3995.57 + 5567.12 = 25902.67
【全期間の買い持ち】
1983年5月(推定)・・・8617.57
2009年6月(現状判断D.I.の底入れ確認)・・・9958.44
収益・・・9958.44 - 8617.57 = 1340.87
【比較】
25902.67 ÷ 1340.87 = 19.3
上のように、両者を比較すると、景気ウォッチャー調査(街角景気)の現状判断D.I.とイールドカーブを売買の指標に利用した場合の方が、全期間の買い持ちをした場合よりも、20倍近い収益を得られることが分かります。
次回は、1980年代以前の米国のイールドカーブを分析するための前提条件となる、既発債の利回りについて考えてみたいと思います。
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