今回は、さらに、時代を遡って、1971年~1975年の3ヶ月既発債ベースの米国債イールドカーブを調べてみます。
以下のグラフは、1971年~1975年の3ヶ月既発債ベースの調整前イールドカーブです。
注)このグラフでは、3ヶ月既発債の利回りをそのまま適用しており、新発債利回りにベースを合わせるための調整を行っていません。
調整前のイールドカーブですが、1973年の半ばで逆イールドが発生し、その後の景気後退を予測しています。
さらに、新発債にベースを合わせるために、この時期の3ヶ月既発債の利回りの推移を見てみることにします。
以下のグラフは、1971年1月4日を起点として、その後の景気後退入りの直前の1973年11月30日までの3ヶ月既発債の利回りの推移です。点線は、この期間での利回りの平均値です。
上のように、この期間での3ヶ月既発債の利回りの平均値は、約5%であったことが分かります。
下のグラフは、1982年1月4日から2015年11月19日までの、3ヶ月物の新発債と既発債の利回り差の分布です。横軸が3ヶ月既発債の利回りで、縦軸が、新発債との利回り差です。
1971年1月4日~1973年11月30日の既発債の利回りの平均値である5%に対する利回り差をこのグラフから読み取ると、約0.15%であることが分かります。
即ち、この期間では、3ヶ月既発債の利回りよりも、3ヶ月新発債の利回りの方が、平均して、約0.15%高かったと言えます。
下のグラフは、最初の1971年~1975年の3ヶ月既発債ベースの米国債イールドカーブベースを、0.15%下方に調整した後のイールドカーブです。
上のように、調整後のイールドカーブでも、1973年の半ばに、逆イールドが発生しており、その後の米国の景気後退を正確に予測しています。
次回は、この期間における、米国株とイールドカーブの関係について、調べてみることにします。
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