2018年7月31日火曜日

Cyrille Lenoel : イールドカーブを使って米国の景気後退を予測する

英国のNIESR(National Institute of Economic and Social Research)の研究員のCyrille Lenoel 氏がイールドカーブを使った米国の景気後退予測について、コラムにまとめています。2018年3月発表
以下に翻訳してみました。
原文・・・Predicting recessions in the United States with the yield curve

(翻訳)
突然の経済活動の停滞を説明するためのモデルとして、マクロ経済モデルが無力であったことを踏まえて、1980年代を起点とした景気後退とイールドカーブの関係について広範な著作が生まれた。このコラムでは、特に米国に焦点を当てて、イールドカーブの予測能力に関して、その著作を再検証し、1953年から2018年までのデータを用いて、現時点での景気後退の発生確率を計算することにする。

景気後退では、しばしば、イールドカーブの反転、すなわち、順イールドから逆イールドへの転換が、出現する。順イールドは、投資家がより長い償還期間の債券を保有する事に対してプレミアム(タームプレミアム)を要求すること、もしくは、短い償還期間の債券の利回りが将来的に上昇することを期待しているという事実から発生する。これに対して、逆イールドは、より、稀な事象であり、米国の過去65年間において、10パーセント未満の確率で発生している。おそらく、これは、経済が過渡期にあるという事実を反映している。期待仮説理論によれば、このような(逆イールド)状況において、投資家は将来の利回りが現在よりも低くなることを期待している。図1は、10年物・米国債利回りから、3ヶ月物・米国債利回りをマイナスして求めたスプレッドの推移を示している。この図から、景気後退に先行して、しばしば、スプレッドのマイナス値が発生していることが分かる。
図-1 米国債10年物と3ヶ月物との間のイールドスプレッド(利回り差)

FRBの研究者の中でも、特に、Arturo Estrella氏が、この著作をまとめる上で大きな役割を果たした。Laurent(1988年)とEstrella、Hardouvelis(1991年)は、初めて、米・長期国債の利回りと米・短期国債の利回りとの間のスプレッドが、将来の実質GNP成長率を予測する上で、役に立つことを示した。Harvey(1988年)とEstrella、Hardouvelisは、このイールドスプレッドが、消費や投資の成長率といった他の経済指標を予測する上でも、役に立つことを明らかにした。このイールドスプレッドと、他の金融指標や経済指標の役割を比較した上で、EstrellaとMishkin(1988年)は、株式市場とStock-Watson指標が、1四半期先の景気後退を予測をする上で良い能力を持っているのに対して、イールドスプレッドの能力は、より長期的な時間軸での予測において、優っており、特に、景気後退を一年前に予測する能力が優れていることを明らかにした。しかしながら、他国での事象に注目すると、米国におけるものよりも複雑である。ChinnとKucko(2015年)によると、ドイツとカナダでは、イールドスプレッドが景気後退を比較的に良く予測するのに対して、日本とイタリアにおいては、その能力はより低くなっている。

我々は、ChinnとKuckoのプロビット手法を検証した上で、米国における、任意の時点での12ヶ月以内の景気後退入りの確率を試算した。他の著作と同様に、我々も、10年物・米国債と、3ヶ月物・米国債の利回り差をイールドスプレッドとして用いて、景気後退の期間については、NBERのデータを取得した。全てのデータは、1953年4月から2018年3月までの月次データである。図2は、このモデルから導き出される景気後退確率を示しており、影の付いた領域は実際の景気後退期間である。この図の50%以上の部分は、既に実際の景気後退に入っているか、または、12ヶ月以内に実際に景気後退入りするかのどちらかを示している。このモデルの統計的な能力を見てみると、「精度」については良好であることが分かる。すなわち、このモデルが12ヶ月以内の景気後退入りを予測したときに、69%の精度で的中している。しかし、「感応度」については、やや、低くなっている。すなわち、このモデルが12ヶ月以内の景気後退入りを予測した後、実際に景気後退入りした事をこのモデルが正しく認識する確率は、35%に留まっている。従って、このモデルは、既に発生した景気後退を見逃してしまうという誤検知があるため、完璧とは言い難いが、将来の景気後退の開始時期を予測するという点で他のモデルよりも優れていると言える。私たちのサンプルデータ中の全9回の景気後退(1953年から1954年の景気後退は、その開始時点から一年前の利回りデータが取得出来なかったため、対象範囲から除外してある。)において、その開始の12ヶ月前までの時点に、この指標は、正確に50%以上に上昇していた。そのシグナルは、ある時は、12ヶ月前までの時点よりも早い段階で通知し、別のある時には、12ヶ月前までの時点より後で発生した。すなわち、1970年、1980年、1990年、そして、2008年の4回の景気後退では、景気後退入りの12ヶ月前までには、既に、50%以上の値を示してた。残りの5回の景気後退では、景気後退入りの5~10ヶ月前に、そのシグナルが表れていた。
図-2 12ヶ月以内に景気後退入りする確率

2018年3月での最新データポイントでは、イールドスプレッドは、1.1パーセントであるが、当モデルを適用して、今後、12ヶ月以内に景気後退入りする確率を試算すると、30.9パーセントであった。この値は、広範囲の経済指標をフォローしているエコノミストから見ると、高めの数字かもしれないが、無条件確率の27.8パーセントを多少上回る値となっており、また、50%の閾値を十分に下回る値である。さらに、興味深い点は、この指標が上昇トレンドにあり、2017年11月にフラット化した時点では、10年来の高い値を付けた点である。この数年のイールドカーブのフラット化の主な理由は、10年物の利回りが概ね一定だったのに対して、3ヶ月物利回りが0パーセントから1.7パーセントに上昇したことにある。端的に言うと、この指標は、近い将来での景気後退入りは示唆していないが、これ以上のイールドカーブのフラット化については、注意深く監視することが賢明であろう。

ここでは、さらに、ニューヨーク連銀がそのウェブサイトで公開している景気後退指数について触れておくべきだろう。この指標は、既出の指標とは異なる手法で計算されており、12ヶ月以内のいずれかの時期にではなく、ちょうど、12ヶ月後に景気後退入りする確率を求めている。このように、狭い予測範囲に絞っているため、ニューヨーク連銀の指標は、構造的に低い確率が示され、直近の3月の値は、10.8%となっている。これは、無条件確率の13.0%に近い値である。私達が、累積的な指標の方を選択している理由は、歴史的に見て、景気後退が始まる12ヶ月以内の平均的なイールドスプレッドは、ちょうど、景気後退が始まる12ヶ月前の月におけるイールドスプレッドよりも低くなるからだ。(前者が0.0に対して、後者は0.6となっている。)この事実は、イールドカーブの逆転というシグナル検知の遅れにより、ニューヨーク連銀の指標が、景気に対して楽観的な方向に間違う可能性があるということを意味している。

これらの結果を解釈して実際に適用する上で、以下の複数の理由から、ある程度の慎重さが求められる。まず、一番目の理由は、先の大規模な金融危機において、その深刻さに対応するために、FRBが前例のない通貨政策を取ることになった点である。FFレートを、ゼロ下限制約(ZLB)まで低下させた上で、量的緩和(QE)プログラムの一環として、FRBが長期国債を大量に購入することになった。おそらく、ZLBとQEの両者とも、それぞれ、これらが無かった場合と比べて、短期金利を押し上げ、長期金利を押し下げることから、人為的にイールドスプレッドを低くしているだろう。その結果、イールドカーブの内容から得られる情報は、一時的に曖昧になっている可能性がある。将来を見据えると、FRBによる現在の金融引き締めは、イールドカーブの傾きに対して、二面性を持った効果を与えている。すなわち、FFレートを引き上げるということが、短期金利の上昇につながると同時に、主に長期米国債で構成されているバランスシートの削減が、長期側の金利を上昇させることになる。このような観点から、現在の状況は、過去の景気循環で起こった事象とは異なっていると言える。二番目の理由は、試算を行った期間のサンプルでは、プロビット回帰分析の係数が不安定であるという点がある。このことは、サンプルを越えた期間における予測能力は、あまり、良くないことを意味している。このようなデータの構造的な不連続の例は、図1に見ることができる。1953年から1985年にかけては、イールドスプレッドが平均で1.1パーセントだったのに対して、1985年以降は、平均で1.9パーセントになっている。すなわち、平均的なイールドスプレッドが1980年代の半ばから、二倍近くになっている。実際に、「市場全体の安定期」においては、平均的に短期金利の方が長期金利よりも低下する傾向にある。

結論として、イールドカーブは、その他の方法では非常に予測が難しい今後の景気後退の予測を、米国債市場の情報の一部を利用して実現できる、簡単でモデル非依存な手法である。我々自身の研究およびニューヨーク連銀ならびにサンフランシスコ連銀の調査結果によると、米国の景気後退の発生確率は、昨年から、上昇しているが、まだ、中心的な見通しの事象とはなっていない。

Notes
1 https://www.newyorkfed.org/research/capital_markets/ycfaq.html.
2 Chair Yellen’s December 2017 press conference https://www.federalreserve.gov/mediacenter/files/FOMCpresconf20171213.pdf.
3 Bauer M.D. and Mertens, T.M. (2018), FRBSF Economic Letter https://www.frbsf.org/economic-research/files/el2018-07.pdf.

References
Chinn, M. and Kucko, K. (2015), ‘The predictive power of the yield curve across countries and time’, International Finance, 18(2), pp. 129–56.
Estrella, A. and Mishkin, F. (1998), ‘Predicting U.S. recessions: financial variables as leading indicators’, The Review of Economics and Statistics, MIT Press, 80(1), February, pp. 45–61.
Estrella, A. and Hardouvelis, G. (1991), ‘The term structure as a predictor of real economic activity’, Journal of Finance, 1991, 46, 2, pp. 555–76.
Harvey C. (1988), ‘The real term structure and consumption growth’, Journal of Financial Economics, 22, 2, pp. 305–33. Laurent, R.D. (1988), ‘An interest rate-based indicator of monetary policy,’ Economic Perspectives, Federal Reserve Bank of Chicago, January, pp. 3–14.

This box was prepared by Cyrille Lenoel.

2018/5 米・自動車走行マイル数 +0.8% 前年同月比 △




・米・運輸省
・2018年5月
・自動車走行マイル数
・2861億マイル
・前年同月比、0.8%増
DOT Traffic Volume Trends Historical cvmt

2018/4 米・石油消費額 対GDP比 2.24% △



2018年4月の米国の石油製品消費額の対GDP比は、前月から0.02ポイント上昇して、2.24%となりました。
2ヶ月連続の上昇です。

上の最初のグラフは、米国における石油製品の消費額のGDPに対する比率を、1973年1月からプロットしたものです。
点線は、全期間での平均値です。

上の二番目のグラフは、同じ値を、2006年1月からプロットしたものです。

【計算方法】
・石油消費額 = 石油製品の消費量 × 原油価格
・原油価格は、EIAのサイトから初期購入価格を取得。
・石油消費額の過去データは、EIAのサイトから取得。
・石油消費額の直近データは、IEAのサイトから取得。
・GDPの過去データは、セントルイス連銀のサイトから取得。
・各年の途中月(2月~12月)のGDPは、翌年のGDPとの差額を経過月数で按分比例して求める。

2018/6 世界の原油需要 9,910万バレル/日




IEAが発表した2018年7月12日付けのレポートによると、2018年6月時点における2018年の世界の原油需要予測は、前月と変わらず、日量9,910万バレルでした。

上のグラフは、2017年1Qからの世界の原油需給バランス(※供給超過量)の推移です。

原油需給バランス(供給超過量)=原油供給量 - 原油消費量

2018年7月30日月曜日

2018/6 米国・原油生産量 1,499万バレル/日 △



IEAが発表した2018年6月の米国の原油生産量は、前月から12万バレル増えて、日量1,499万バレルとなりました。

【2017年】
年平均 13.22

【2018年】
1Q 14.39
2Q 14.92

4月 14.90
5月 14.87
6月 14.99

単位:百万バレル/日

2018/7/4週 日本の倒産 大型 0 中小規模 2



2018年7月第4週の日本の大型倒産(負債200億円以上)は、有りませんでした。
4週連続で大型倒産が発生しませんでした。

負債200億円未満の中小規模の倒産は、2件でした。
中小規模の倒産の中で最大の負債額は、マーレ株式会社(旧:南日本造船株式会社)の、60億円でした。

2018/7/4週 黒点数 0=>0 Max:0 Min:0

2018年7月第4週の黒点情報・・・無黒点が継続中



2018/ 7/22 13:43 黒点は見えなくなっています。太陽風はやや高速です。
2018/ 7/23 12:20 太陽風はやや高速の状態が続いています。太陽は無黒点です。
2018/ 7/24 11:56 太陽風は平均的な速度に下がっています。コロナホールの影響が始まるかもしれません。
2018/ 7/25 12:25 高速太陽風が到来し、550km/秒に高まっています。
2018/ 7/26 12:27 高速太陽風は続いていますが、速度は少し下がっています。
2018/ 7/27 12:50 太陽風の速度は下がり、平均的な状態に戻っています。

2018年7月29日日曜日

2001年~2007年 米・実質株価の推移 (景気拡大期)




上の最初のグラフは、2001年から2007年までの米国の景気拡大期における、CPI-U(都市部の全消費者)の前年同月比の12ヶ月移動平均の推移と景気指標との関係を表したものです。
点線は、株式投資に適したCPIの上限と言われている、4%のラインです。
全ての期間で、4%を下回るインフレ率となっていることから、この時期は、株式投資に適した時期だったと言えます。

上から二番目のグラフは、同じ期間での米・S&P500指数の名目値と実質値の推移です。
グラフ上、実線が名目値で、破線が実質値です。
実質値は、CAB(化学活動バロメータ)の反転が発生した年月を起点として、CPI-U(都市部の全消費者)を使用して、算出しています。
インフレ率を見ると株式投資に適した時期でしたが、一つ前の景気拡大期で株式のバブルが発生したため、その影響が残ってしまい、実質値では、僅かに下落しました。

上から三番目のグラフは、米国の過去のS&P500指数の名目値と実質値の上昇率を景気拡大期毎に示したものです。
グラフ上、緑色が名目上昇率で、橙色が実質上昇率です。
2001年から2006年までの米国の景気拡大期においては、名目の上昇率は、16%だったのに対して、実質の上昇率は、マイナス1%となりました。
過去8回の景気拡大期で、下から三番目の低い実質株価の上昇率でした。

【注意事項】
1.当記事における景気拡大期は、CAB(化学活動バロメータ)の反転から米国債イールドカーブに逆イールドが出現した時までの期間とし、NBERが発表している公式見解とは異なります。

2018/6 ロシア原油生産量 1,145万バレル/日 △

IEAが発表した2018年6月のロシア原油生産量は、前月から10万バレル増えて、日量1,145万バレルとなりました。

【2017年】
年平均 11.36

【2018年】
1Q 11.34
2Q 11.38

4月 11.35
5月 11.35
6月 11.45

単位:百万バレル/日

2018/6 イラン原油生産量 379万バレル/日 ▼

IEAが発表した2018年6月のイランの原油生産量は、前月から3万バレル減って、日量379万バレルとなりました。

【2017年】
年平均 3.80

【2018年】
1Q 3.81
2Q 3.81

4月 3.82
5月 3.82
6月 3.79

単位:百万バレル/日

2018年7月28日土曜日

2018/6 イラク原油生産量 455万バレル/日 △



IEAが発表した2018年6月のイラクの原油生産量は、前月から8万バレル増えて、日量455万バレルとなりました。

【2017年】
年平均 4.47

【2018年】
1Q 4.45
2Q 4.48

4月 4.41
5月 4.47
6月 4.55

単位:百万バレル/日

2018/2Q 米・住宅投資 対GDP比(速報値) 3.9% =>


米・商務省から2018年2QのGDP成長率(速報値)が発表され、米国の住宅投資のGDPに占める割合は、前期と変わらず、3.9%となりました。


上のグラフは、1947年1Qからの米国の住宅投資のGDP占有率の推移です。

2018/2Q 米・GDP 年率前期比 +4.0% (速報値) △




・米・商務省
・2018年2Q
・米・GDP(速報値)
・実質GDP、18兆5072億ドル
・前期比、1.00%増
・前年同期比、2.8%増
・年率換算前期比、4.0%増
米GDP、第2四半期は4.1%増 個人消費と輸出が押し上げ
FRED GDPC1

2018年7月27日金曜日

2018/6 サウジアラビア原油生産量 1046万バレル/日 △

IEAが発表した2018年6月のサウジアラビアの原油生産量は、前月から43万バレル増えて、日量1046万バレルとなりました。

【2017年】
年平均 9.96

【2018年】
1Q 9.95
2Q 10.14

4月 9.92
5月 10.03
6月 10.46

単位:百万バレル/日

2018/4 国交省不動産価格指数 +3.7% 前年同月比 △


国土交通省が発表した、2018年4月の不動産価格指数は、南関東圏の住宅総合指数が、前月比0.1ポイント減の、116.3ポイントとなりました。
前年同月比では、3.7%増でした。

南関東圏の住宅総合指数のトレンドを表す、12ヶ月移動平均は、前月比0.34ポイント増の113.44となりました。


上のグラフは、2009年3月からの南関東圏の住宅総合指数(速報)の推移です。
トレンドを明らかにするために、12ヶ月移動平均をプロットしています。

2018/7/3週 米・失業保険申請 21.7万件 △


・米・労働省
・2018年7月21日
・米・新規失業保険申請件数、21.7万件
・前週比、0.9万件増
IC4WSA

2018年7月26日木曜日

2018/7 米・化学活動バロメーター 122.33 △



・米国化学評議会
・2018年7月
・米・化学活動バロメーター(CAB)
・CAB、122.33
・前月比、0.22ポイント増
・前年同月比、3.9%増
Chemical Activity Barometer=>Chemical Activity Barometer vs. Industrial Production

2018/6 米・住宅販売レシオ 8.5 △


2018年6月の米国の住宅販売レシオは、8.5となりました。
 
中古住宅販売(年率)A:538万戸
新築住宅販売(年率)B:63.1万戸
住宅販売レシオ(=A/B):8.5

上のグラフは、1994年からの新築住宅販売と中古住宅販売を重ね合わせたものです。
住宅バブル崩壊の影響で、ギャップが広がりましたが、現在は縮小傾向にあります。

拡大図は、以下のリンクを開いて、グラフをクリックしてください。
A few Comments on June New Home Sales

2018/6 米・新築住宅販売 年率63.1万戸 ▼


・米・商務省
・2018年6月
・米新築住宅販売戸数
・新築一戸建て住宅の販売戸数(季節調整済み)年率換算、63.1万戸
・前月比5.3%減
米6月新築住宅販売5.3%減、戸数ベースで8カ月ぶり低水準
FRED HSN1F

2018年7月25日水曜日

2018/7/13 米・非金融レバレッジ量リスク指数 -0.78 ▼



・米シカゴ連銀
・2018年7月13日
・非金融レバレッジ量指数(NFCI)
・NFCIリスク指数、マイナス0.78ポイント
・4週間前から0.01ポイント低下。
FRED NFCIRISK

2018/7/23 米国債イールドカーブ 1.02 ▼



2018年7月23日時点における米国債イールドカーブの90日移動平均は、1.02%となりました。
30日前から0.11ポイントの低下でした。

注)
米国債イールドカーブ = 10年米国債利回り - 3ヶ月米国債利回り


上の最初のグラフは、1982年5月12日からの米国債イールドカーブの90日移動平均の推移です。

上から二番目のグラフは、2006年1月3日からの米国債イールドカーブの90日移動平均の推移です。

2018/6 米・M2 前月比 +0.6% △


・FRB
・2018年6月
・米・マネーサプライ(通貨供給量)統計
・M2、14兆1124億ドル
・前月比、0.6%増
・前年同月比、4.2%増
FRB current release
 FRED M2SL

2018年7月24日火曜日

2018/6 米・マネタリーベース 前月比 -0.5% △



・FRB
・2018年6月
・米・マネタリーベース
・マネタリーベース。3兆6767億ドル
・前月比、0.5%減
・前年同月比、3.2%減
FRED AMBSL
・グラフの値は、セントルイス連銀による補正後の値であり、報道発表の値とは異なります。

2018/7 FRB総資産 対GNP比 21.6% ▼





2018年7月18日の週におけるFRBの総資産は、4兆3432億ドルとなり、対GNP比で、21.6%となりました。前月比、0.2ポイントの低下でした。

上の最初のグラフは、1929年からの、米国のGNPに対するFRB総資産の比率の推移です。

上の二番目のグラフは、2006年からの、米国のGNPに対するFRB総資産の比率の推移です。
注)
直近年のGNPは、直近の四半期の名目GDPの前年同期比の平均値を前年のGNPに乗じ、さらに、経過月数を按分比例して求めています。

【FRB総資産】
1914年~2001年・・・Annual Report of the Board of Governors of the Federal Reserve System
2002年~前年・・・WALCL=>Annual,End of Period
直近・・・FRB Current Release

【米国の名目GNP、季節調整前】
GNPA

【米国の名目GDP、季節調整前】
GDP

2018/6 米・中古住宅販売 年率538万戸 ▼




・全米リアルター協会(NAR)
・2018年6月
・米・中古住宅販売
・販売戸数、年率538万戸
・前月比、0.6%減
・[https://www.nikkei.com/article/DGXMZO33317300T20C18A7EAF000/ 6月の米中古住宅販売件数 前月比0・6%減
3カ月連続の減少]
 FRED EXHOSLUSM495S
 FRED HOSINVUSM495N
・グラフは、上から順に、中古住宅販売戸数、中古住宅在庫戸数、中古住宅在庫戸数前年同月比。
 拡大図は、以下をクリック。
 NAR: Existing-Home Sales Decline in June, Inventory UP Year-over-year

◆◆◆

中古住宅在庫が前年同月比で増加に転じました。これは、2015年以来で、今後、住宅価格の上昇にブレーキがかかることが予想されます。

2018年7月23日月曜日

2018/5 米・実質株価 前月比 +1.96% △



2018年6月の米国の実質株価(※)は、前月比1.96%増となりました。
前年同月比では、10.18%増となりました。

※S&P500指数(名目)をCPI for all Urban Consumers (CPI-U)で調整。季節調整前。

上の最初のグラフは、1920年1月からの米国の実質株価(インフレ調整後SP500指数)の推移です。

上から二番目のグラフは、2006年1月からの米国の実質株価(インフレ調整後SP500指数)の推移です。
見易さのために、縦軸の初期値を700に設定しています。

2018/7/3週 日本の倒産 大型 0 中小規模 1

2018年7月第3週の日本の大型倒産(負債200億円以上)は、有りませんでした。
3週連続で大型倒産が発生しませんでした。

負債200億円未満の中小規模の倒産は、1件でした。
中小規模の倒産の負債額は、ホテルリゾネックス名護株式会社の、48億円でした。

2018/7/3週 黒点数 0=>0 Max:0 Min:0

2018年7月第3週の黒点情報・・・無黒点が一週間継続中



2018/ 7/18 12:17 太陽風の速度が少し上がっています。無黒点が続いています。
2018/ 7/19 12:26 太陽風の速度は下がり、磁気圏も穏やかです。
2018/ 7/20 12:42 太陽風は平均的な状態に戻っています。
2018/ 7/21 14:07 太陽風は500km/秒に高まっています。小さい黒点が発生しています。
2018/ 7/22 13:43 黒点は見えなくなっています。太陽風はやや高速です。
2018/ 7/23 12:20 太陽風はやや高速の状態が続いています。太陽は無黒点です。

2018年7月22日日曜日

2000年~2002年 米・実質株価の推移 (景気後退期)




上の最初のグラフは、2000年から2002年までの米国の景気後退期における、CPI-U(都市部の全消費者)の前年同月比の12ヶ月移動平均の推移と景気指標との関係を表したものです。
点線は、株式投資に適したCPIの上限と言われている、4%のラインです。
この時期は、株式のバブル崩壊の時期で、全ての期間で4%を下回っていたため、株式投資(ショート戦略)に適した時期でした。

上から二番目のグラフは、同じ期間での米・S&P500指数の名目値と実質値の推移です。
グラフ上、実線が名目値で、破線が実質値です。
インフレ率が低かったため、名目値と実質値の差は僅かでした。

上から三番目のグラフは、米国の過去のS&P500指数の名目値と実質値の上昇率を景気後退期毎に示したものです。
グラフ上、水色が名目上昇率で、紫色が実質上昇率です。
2000年から2001年までの米国の景気後退期においては、名目の上昇率は、マイナス20%だったのに対して、実質の上昇率は、マイナス21%となっています。
米国の過去7回の景気後退の中で、名目では、上から5番目の上昇率ですが、実質では、上から4番目の上昇率となっています。

【注意事項】
1.当記事における景気後退期は、米国債イールドカーブに逆イールドが出現した時からCAB(化学活動バロメータ)の反転までの期間とし、NBERが発表している公式見解とは異なります。

2018/6 米・長期金利 2.91% ▼



2018年6月の米国の長期金利(※)は、前月比0.07ポイント減の、2.91%となりました。

米国の長期金利のトレンドを表す、12ヶ月移動平均は、前月より0.06ポイント上昇して、2.57%となりました。

※10年物米国債流通利回りの月間平均値

上の最初のグラフは、1871年1月からの米国の長期金利(10年物米国債利回り)の推移です。
トレンドを明らかにするために、12ヶ月移動平均をプロットしています。

上から二番目のグラフは、1970年1月からの米国の長期金利(10年物米国債利回り)の推移です。
やはり、トレンドを明らかにするために、12ヶ月移動平均をプロットしています。

2018/5 米国債・海外保有残高 +0.7% 前月比 △


・米・財務省
・2018年5月
・対米証券投資動向
・外国勢の米国債保有額、6兆2136億ドル
・前月比、0.7%増
・前年同月比、1.5%増
・上位五カ国の順位変動、無し
米財務省

2018年7月21日土曜日

2018/6 中国・株式時価総額 対GDP比 58.4% ▼


2018年6月末の中国の上場株式時価総額の合計は、前月比10.3%減の、7兆6176億ドルとなりました。

上場株式時価総額の対GDP比は、58.4%となりました。

上のグラフは、2003年からの中国の上場株式時価総額の対GDP比の推移です。

【計算方法】
時価総額・・・中国の上海市場と深セン市場に上場している国内企業の年末時点の時価総額を米ドル換算で集計。
       ただし、直近の年は、直近の月の月末時点の時価総額を集計。
GDP・・・・世界銀行とIMFのサイトより取得。(米ドル換算)
       ただし、直近の年は、IMFの予測値の経過月数分を比例配分して適用。

【データ源泉】
時価総額・・・World Federation Exchanges
GDP・・・World Bank ~2016年
      IMF 2017年~