過去に遡って、世界のリグカウントと原油供給量の伸び率(前年同月比)の推移を調べると、以下のようなグラフになります。
上のグラフで、赤色の線は、世界のリグカウントの前年同月比、深緑色の線が世界の原油供給量の前年同月比です。いずれも、トレンドを分かりやすくするために、12ヶ月移動平均を取り、原油供給量の前年同月比は、リグカウントとの比較を容易にするために、元の値を10倍にして表示しています。
【データ源泉】
原油供給量・・・EIAのサイトより取得。但し、直近の3ヶ月は、IEAのサイトから取得したデータに、EIAとIEAの変換率を掛けて取得。(変換率は、EIAの直近の月から取得)
リグカウント・・・米ベーカーヒューズ社のサイトから取得。
上のグラフを見て分かるように、リグカウントと原油供給量は、概ね同じ方向に動きますが、上下のピークの時期にズレが生じています。
この両者の時間的なズレを把握するために、原油供給量とリグカウントの伸び率のスプレッドを計算して、再度、グラフ化すると、以下のようになります。
原油供給スプレッド = 原油供給量の前年同月比の12ヶ月移動平均 × 10 -
リグカウントの前年同月比の12ヶ月移動平均
グラフ上、深緑色の実線が、原油供給スプレッドで、点線が、全期間での原油供給スプレッドの平均です。
グラフを見ると、原油供給スプレッドが周期的に変動していることが分かります。従って、今後、原油供給量の伸び率が縮小するか、あるいは、リグカウントの伸び率が増加することにより、原油供給スプレッドが反転、減少することが予想されます。
さらに、現在の原油価格の低迷している状況では、リグカウントの伸び率が増加することは考え難いことから、今後、原油供給量の伸び率が大幅に縮小する可能性が高いと言えます。
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