米国債の10年債と3ヶ月債の利回り差、すなわち、イールドカーブは、その逆イールド(マイナス値)の発生が米国の景気後退に数四半期先行することが、経験的に知られています。
以下のグラフは、1982年5月12日からの米国債イールドカーブの推移です。
注)ノイズを除去するために、10年債と3ヶ月債の利回り差の90日移動平均をプロットしています。
【データ源泉】
FRB Selected Interest Rates (Daily) - H.15
グラフのように、過去三回の景気後退では、いずれも、その直前に、逆イールドが観測されています。
具体的な日付データは以下の通りです。
1989年6月12日・・・逆イールドが発生
↓
1990年8月・・・米国の景気後退入り(逆イールド発生の14ヶ月後)
2000年7月7日・・・逆イールドが発生
↓
2001年4月・・・米国の景気後退入り(逆イールド発生の9ヶ月後)
2006年3月29日・・・逆イールドが発生
↓
2008年1月・・・米国の景気後退入り(逆イールド発生の22ヶ月後)
従って、米国の景気後退入りの3四半期から8四半期前に、米国債イールドカーブに逆イールドが発生していたことになります。
その他に、景気後退の先行指標としては、株価が知られていますが、次回は、米国の株価に関して、景気後退、ならびにイールドカーブとの関係について、調べてみます。
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